今年度のフジの園の取り組みとして、「離園防止」について研究しています。

施設における「離園」とは、認知症状のあるご利用者が、帰宅願望などの様々な
理由をもとに、施設から出て行ってしまい、そのまま行方がわからなくなってしまうと
いった事故の一つです。

原因として考えられるのが、気持ちが落ち着かない時、
家に帰りたい時、仕事に行かなければいけない等の理由がある時です。

全員に同じ行動がみられるわけではなく、理由も様々で個人差もありますが、
認知症状が進行するにつれてこのような行動をとられる方も少なくはありません。

実際に他の施設でも、離園されたことで家にも戻れず、結果行方不明・大きな事故に
つながったニュースを耳にすることもあります。

当施設では、そのような離園事故が起こらないよう防止策を考え、なぜ起こってしまうのかを、
ご利用者一人ひとりに目を向け、その方の一日の行動パターンや生活歴など、より深く情報
を集めていき、ご利用者がフジの園での生活に満足していただけるような環境作りを
心がけています。

離園リスクのある方でも、その方の生活歴に目を向けていく事で、なぜ離園されるのか、
なぜ落ち着かれないのかの理由もわかり、結果対策にもつながっています。

これからも、一人一人の思いを受けとめ、その方らしい生活を考え、
事故のない安全な施設環境・施設運営を全職員で考えていきたいと思います。

社会福祉法人フジの会
特別養護老人ホームフジの園
075-643-3003